メリット&デメリット

ハイブリッドイベントは最近では当たり前となりつつあります。ハイブリッドイベントは主催者と参加者の両方にメリットがあります。
 
主催者については小さな会場を借りる事で全体的なイベント予算が抑えられる点があります。会場費用は全体予算の半分近くの金額になる事もあります。少しでも安くなるならその方がありがたいと思う主催者には大きなメリットになります。
 
参加者には移動しなくて良いと言うメリットがあります。オンライン配信がない場合には必ず会場まで足を運ぶ必要がありますがオンライン配信があれば自宅から内容を視聴する事ができます。特に地方に住んで居る参加者や高齢者など移動する事が大変な参加者には大きなメリットにつながります。
 
ハイブリッドイベントに於いて、この2つのメリットは大きくオンライン配信ができるようになりセミナーイベントの開催方法が大きく変化するようになりました。
 
しかし、メリットばかりでもありません。便利側面の裏にはハイブリッドイベント特有のデメリットがあります。
 
ハイブリッドイベント開催となり多くの参加者がオンラインに切り替わると言う訳でもありません。正確に言うと「切り替わるかも知れないし切り替わらないかも知れない。」と言う新たな課題が発生します。
 
会場を小さくし過ぎてしまう事も心配だし大きな会場を準備する事にも無駄を感じます。その為、ハイブリッドに切り替える際に「お試し期間」のような時間を設ける必要はあると思います。1回でもハイブリッドを開催すれば「オンライン参加者数」「来場者数」とはっきりと把握できるようになります。
 
参加者については質問がしにくいなどの不便さはあるかもしれません。オンライン参加をした事があるとわかるかもしれませんが、自宅からPCなどで閲覧していると開催会場にどれだけ多くの来場者がいるのか把握する事もできません。その為、感じたことをそのまま気軽に書き込みしてしまう方も少なくありません。
 
ある意味良い事ではありますが、事務局からすれば対応が大変になり混乱する原因になります。その為、「オンラインからの質問はご遠慮下さい」または「セミナーテーマに対する質問は事前にメールにてお送り下さい」と質疑は来場者のみに限定するケースも最近では増えてきています。
 

余談/オンラインで質問を受付けしない理由


ここでハイブリッド配信にてオンライン参加者の質問を受付けない理由についてもご説明します。
 
ハイブリッド配信をしている際に事務局似て当日のオンライン参加者からの質問を受付けしないという対応は珍しくありません。大きな理由としてはイベント全体の混乱を招く原因となる事が挙げられます。
 
オンライン視聴者には時間差がある
 
オンラインで視聴している場合、実施会場との間に0.5秒~数秒間のタイムラグが生じています。電波状況や視聴している距離で遅延時間は違いますがシステム上必ず遅延してしまいます。その為、質問を受付けしてから視聴者が質問をするまでの間に数十秒のズレが生じる事になります。進行とのタイミングが合わずに事務局の混乱の要因になる事が考えられます
 
好き勝手に質問してくる
 
オンラインで視聴している視聴者は自分一人で見ている場合が多く気なった事を難しい言葉でチャットするケースも少なくありません。また、個人情報が明かされない場合には誹謗中傷ともとれる微妙なコメントをするケースもあります。その様な質問にオンラインで対処する事は非常に難しくイベント進行の妨げになると考えられます
 
コミュニケーションが取れない
 
オンライン視聴者から質問を受付ける方法2通りになります。実際にカメラをオンにしてもらいオンライン上に顔を出して質問をしてもらう。またはチャットで文字にて質問をしてもらう。カメラをオンにして話をしてもらう場合にはその場で会話が成立しますので比較的対応は可能です。問題はチャットでの質問です。講演者の回答に対して更に質問をしてくるオンライン視聴者もおりますがタイムラグが生じてしまいコミュニケーションが上手くとれない事もあります

ハイブリッドイベントに向いているイベントとは?


【ビジネス・教育系】
向いているイベント例
カンファレンス/フォーラム
登壇者は会場で講演、視聴者はオンラインから参加も可能。
質疑応答もリアル・オンライン双方から受けられる。
セミナー/研修会
研修を録画・再利用できるため効率的。
遠隔地の社員も参加しやすい。
製品発表会/プレス発表
会場での臨場感+オンラインでの情報拡散が可能。
 
【企業・団体イベント】
向いているイベント例
表彰式/周年記念式典
会場での演出を重視しつつ、全国の拠点社員もリモートで参加。
株主総会/社員総会
出席義務を満たしつつ、オンラインで出席者を拡大できる。
採用イベント/会社説明会
応募者を全国から呼び込める。リアル参加者は社風体験、オンラインは情報収集に最適。
 
エンタメ・文化系】
向いているイベント例
ライブ配信付きコンサート/演劇
ファンは全国・海外から視聴可能。限定特典をリアル参加者向けに設定。
トークショー/アーティストイベント
会場の熱量+オンラインでの拡散効果を両立。
出演者の許可が必要